先日のキンドル6周年セールで安くなってた「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」を読みました。
著者はアンドリュー・S・グローブ氏という、インテルの伝説的CEOです。2018年4月に新卒で大企業に入り、少しづつですが仕事に慣れてきたぼくが感じていた疑問「課長とか部長って何してんの?」を解決してくれる本でした。
課長や部長などのいわゆる管理職の方々って、いっつも会議してるイメージないですか?なんか重要そうな名前の会議に出たり、予算組んだり、メールに終われていたり・・・
まだ入社して1年もたってませんが、なんか大変そうだな・・・と感じることがよくあります。逆に管理職の方で仕事がつまらなかったり、会議やメールばっかりの仕事の人もいるんじゃないでしょうか。
そんな課長や部長の仕事について「こうあるべきだ」と書いているのがこの本です。
結論を言うと
・会議
・メール
・判子
アンドリューによるとこれらは全部仕事じゃないそうです。
仕事=アウトプット
管理職の仕事を考える前に、そもそも仕事って何か?どうやって仕事を評価すればいいのか?を考える必要があります。
ズバリ言うと仕事は成果物、つまりアウトプットで評価するものであり、それ以外の物差しは存在しません。絵描きなら絵を描くこと、パン屋さんだったらパンを売ること、小説家なら小説を出すこと、医者だったら患者を治すことが仕事の成果でありアウトプットです。どれだけいい仕事をしたのか?という問題はその人がどれだけ良いアウトプットをどれだけの量出したのか?という問題とイコールになります。
それじゃあ、現場に入らない、実際には生産に関わらない課長や部長などの管理職の仕事はどうやって評価するの?というと、組織がどれだけアウトプットをしているか?という評価をします。つまり、管理職の仕事は「組織のアウトプットを高める」ことで、それ以外のことは仕事として評価されるべきではない、と「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」には書かれています。
会議やメールは仕事ではない
管理職の仕事=組織のアウトプットを高めること
としたところで
・会議
・メール
が仕事ではないというのはすごく納得がいく話です。それじゃあ逆に、管理職の仕事って何?という話ですが、この本では管理職の「仕事」は大きく分けて2通りあるといいます。
ある組織に所属する一人の社会人が仕事をしていないとき、つまりアウトプットをしていないとき、二つの理由が考えられます。
・やる気が起きないから
・そもそも能力的にできないから
この二つです。管理職の仕事=組織のアウトプットですから、管理職の仕事はこういう人を出さないような「マネジメント」ってことになります。HIGH OUTPUT MANAGEMENTです。
もっと掘り下げて考えます。例えば、社員の仕事のモチベーションを向上する「リーダーシップ」を発揮することは非常に重要な管理職の仕事です。社員のモチベーションを向上することは、アウトプットの向上につながりますから。
管理職としてもう一つの非常に重要な仕事は、現場の教育です。管理職というと、現場に関係なく、教育なんてまるでイメージがないって人も多いんじゃないでしょうか。ぼくもそうでした。しかしアウトプットの向上のためには能力の底上げ、つまり教育が必要です。そしてそれは組織のアウトプットの向上のためなので、管理職の仕事であるべきだとこの本では書かれています。物凄く納得の良く意見だと思いませんか?
日本企業の管理職になじみ深い会議やメール、判子などは仕事ではなくて、組織のアウトプットを高めることが管理職の仕事であるという、すごく合理的でかつ理論の通った考え方が書かれている本でした。管理職の方はもちろん、組織で仕事をする人全員にお勧めしたい本です。
ちなみに、「意思決定」などの管理職にしかできないことをアンドリューは仕事とせず、アウトプットのためのアクティビティ(活動)としていました。これも物凄く納得ですね。
コメントを残す