ZOZOTOWN前澤さんが目指す「お金のない世界」が世界平和につながる理由と、実現の方法を考えてみた

「予想どおりに不合理」という本の中にZOZOTOWNの前澤社長の目指す「お金のない世界」について非常に面白いことが書かれていました。

「お金のない世界」が平和を生む理由と、実現するために必要なことを考えてみたので書きます。

お金のない世界はなぜ争いを無くすのか?

社会規範と市場規範という言葉をご存知でしょうか?

社会規範というのは、人が「社会のためにどうするべきか?」というのを気にして行動することです。一方、市場規範というのは、人が「どうすればお金的にお得か?」というのを気にして行動することです。人間はこの社会規範と市場規範のなかで生きています。

ゴミ拾いや、募金は社会規範の中にありますが、普段の買い物などは市場規範にのっとっています。「予想どおりに不合理」には次のように書かれています。

それはわたしたちがふたつの異なる世界──社会規範が優勢な世界と、市場規範が規則をつくる世界──に同時に生きているからだ。

 

言うまでもなく、ZOZOTOWN前澤社長が目指す「お金のない世界」は社会規範です。さて、社会規範はなぜ争いを無くし「世界平和」につながるのでしょうか?

チョコレートで例えましょう。

お店の前でGODIVAの店員さんがチョコレートを次の2通りで配布しています。

① 無料で配布
②1個10円で配布

GODIVAが無料でもらえるときと、1個10円でもらうとき

実は1個10円でもらう時の方が「争い」が起きます

なぜかというと、「周りの人がチョコレートをもらえるか?」ということを忘れ、一人で50個買ってしまう人がいるからです。そしてそれに腹を立てる人も出てきます。一方、無料でもらえる場合はどうかと言うと、全員がせいぜい2.3個だけ持っていくのではないでしょうか?

周りのことを考え、チョコレートをより多くの人が食べられるように配慮するはずです。そして、1個10円に比べれば、チョコレートを求める争いも起こらないはずです。10円より無料の方が安いのに、なぜこんな不思議なことが起こるのでしょうか?「予想通りに不合理」には次のように書いています。

考えのなかにいったん市場規範がはいりこむと、社会規範が消えてしまうからだ。

 

つまり、

「お金」という考え方が1度入ってしまうと「社会のために」という考えを人は忘れてしまうということです。逆に言えば、お金が無くなったら、人はお互いのことを考えて行動し続け、そもそも争いは起こらないかもしれません。市場規範は社会規範を忘れさせてしまう、ということがお金が「争い」を生んでいる原因であって、「お金のない世界」が世界平和につながる理由です。

 

お金のない世界の実現の1番早い方法は?

「お金のない世界」の素晴らしさを書きましたが、実現はすごく難しいと思います。「予想通りに不合理」には次のように書かれています。

社会規範は一度でも市場規範に負けると、まずもどってこない。

ぼくは逆に、世界のお金を増やし続けることが「お金のない世界」実現に向けた1番現実的な方法だと思います。

Amazonの創業者であるジェフベゾスをご存知でしょうか?世の中で1番お金持ちな人です。彼は、最近大規模な「慈善活動」を発表しました。ジェフベゾスだけではなく、Microsoftのビルゲイツや、Facebookのザッカーバーグなど、アメリカの超セレブは慈善活動や社会奉仕にめちゃくちゃな額のお金を使っています。

あくまで予測ですが、お金を余るほど手にすると「社会のために」という考えや、社会規範を取り戻すのではないでしょうか。

極端な話、今の貧困層が富裕層クラスの生活を手にした時、「お金のない世界」は実現するとぼくは思っています。全員が社会規範を取り戻せるからです。

そのためにも経済活動はまだまだ成長するべきですし、貧困層が「豊かになりたい」という気持ちはものすごく自然なことで、止められるものではないと思います。あと70年くらいしたら、もしかしたら「お金のない世界」が実現しているかもしれませんね。

「予想どおりに不合理」めちゃくちゃ面白いので読んでみてはどうでしょうか。
こちらからもどうぞ

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