本格的にインターネットが発達して、今や誰もが常時ネットにつながる世界になりました。
インターネットによる革命は第3次産業革命と呼ばれ、産業に大きな変化をもたらしました。
一体この10〜20年で起きた産業革命とはどのようなものなのか?
第3次産業(インターネット)革命について、超わかりやすく解説します。
「大量生産」の歴史
インターネット革命とは何か?を考える前に、インターネットが生まれる前の産業を考える必要があります。
インターネットが生まれる前の産業と言えば、いわゆる自動車やエアコンなどをつくる「モノづくり」になります。
古き日本の大企業なんて代表的な例だと思います。
日本の大企業のモノづくりを想像したとき、
大きな工場があって、そこでたくさんの人が働いていて、流れ作業でモノを作っている
などを想像するでしょう。今やものすごく当たり前のことですが、実はこの流れ作業の生産方式には歴史があります。
流れ作業の生産方式を最初に採用した製品は車(T型フォード)です。
それまで当たり前ではなかった、流れ作業を車の組み立てに採用したのには大きな狙いがありました。
それは
「作業を簡略化して安い賃金で雇うこと」です。
流れ作業によって組み立て作業は細かく分けることができます。
これにより、一つ一つの作業を単純作業にすることができ、安い賃金でも労働してもらうことが出来ます。
非常に良くない言い方ですけど、
「単純作業だから安い賃金で雇っても問題ない」ってことです。
賢いですね、、、
こんな流れ作業の組み立て方式ですが、欠点があります。
1つ目は
大規模な工場設備が必要であり、お金が必要
ということです。
これは読んで字のごとくです。
2つ目は
工場設備が稼働してない時間=ムダなコスト
となってしまうことです。
多額のお金を使って、設備を手に入れたとしても、維持するのにもお金が必要です。
設備を持っているだけでお金がかかる、ということは製品を作っていない時間は「ムダなコスト」になってそのまま製品に乗っかってきます。つまり製品1個あたりが高くなります。
この2つの問題点を解決する方法が
「たくさんの人を雇って大量生産する」です。
製品を大量生産してたくさん売れば、工場設備にかかったお金はすぐ回収出来ます。
人をたくさん雇えば、工場をフル回転させることが出来ます。
流れ作業は労働賃金を安く抑えることができ、
しかも、いわゆるモノづくりで出来る製品は基本的に「1人1つ」で使われますから、大量に作ることが正義です。
つまりこの「たくさん雇って大量生産する」方式が1番効率が良いんです。
大量生産を覆す「インターネット」という世界
前置きが長くなりましたが、インターネット革命について説明します。
インターネット革命とは?と聞かれたときぼくは大きく2つあると思います。
・労働効率を爆発的に向上させたこと
・長く続いた「大量生産」のモデルを覆したこと
です。
1つ目は簡単です。メールなんてわかりやすいでしょう。書類を郵送で送るのに比べて、メールに添付すればめっちゃ早いですね。
この短縮された時間でまた別の仕事をすることができます。
インターネットによって労働の効率は信じられないくらい向上しました。
さて2つ目ですが、これがインターネット革命の本質であり、1番大きな変化だと思います。
Webページやアプリは、1つ作れば世界中の人がダウンロードして使うことが出来ます。
製品における「1人で1つ」が成立しないんです。
そうすると何が起きるか?と言うと、
まず多くの人を雇う必要がなくなります。たくさんの人を雇うのは「大規模な工場設備による大量生産」が前提にあったからです。
次に大規模な工場設備がいらないため、お金があまり必要ありません。
世界中から評価されるWebページやアプリを1個作れば勝てる、という産業が生まれ、
大量のITベンチャー企業が生まれます。
お金と人が無くてもアイデアで勝負するような形態の会社です。
このベンチャー企業の乱立こそが、ここ10年20年の1番大きな変化であり、
「たくさん雇って大量生産する」を覆した新しい産業のカタチこそが、まさに第3次産業革命であり、インターネット革命だとぼくは思います。
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