突然ですが、世界で技術(テクノロジー)が発展していくのはなぜでしょうか。
・便利になるため
・快適に暮らすため
色々と考え方はあると思いますが、突き詰めて考えれば2つの大きな理由があると思います。
1つは
「労働生産性を上げて、経済生産を効率的にし、国や社会を豊かにするため」です
稲刈り機によって、お米を大量に収穫すれば、より多くの人がお米を手にすることができます。
車を使えば移動に時間がかかりませんし、電気を使えば火起こしの必要はありません。
生産される価値が増える→みんなが消費する→社会が豊かになる
というわけです。
2つ目は
「人間が太刀打ちできない自然界で生きていくため」
家、傘、防波堤、道路
などです。これはわかりやすいと思います。
最近のテクノロジーの代表と言ったら、なんと言ってもインターネットなのですが、インターネットはどうでしょうか。
自然界で生きていくため、に関しては少しズレてる気がするので省きます。
労働生産性については、異論なしでしょう。インターネットによって生産性は爆発的に向上し、社会はとても豊かになりました。
そしてコンピュータの小型化と計算速度の発達にともなって、出てきたのがスマートフォンです。
スマホによってインターネットはより身近なものになり、本格的なIT革命が起こっていくのですが、
その中で、インターネットとスマートフォンが生んでしまった深刻な格差が2つあると僕は思います。
1つは情報格差による富裕層と貧困層の拡大です。
スマホを使いこなし、自分が欲しい情報をその場で手に入れ、インターネットサービスを使いこなし、すごいスピード感で仕事をする人がいる一方で
調べたらすぐに出てくる情報を人に聞く、という情報リテラシーが高くない人もいます。
前者が多くのお金を稼ぎ、後者が貧しくなるのは想像つくでしょう。
同じ時間でも、経済生産の量がスマホによって二極化されました。得るお金も二極化される、というわけです。
近年の、富裕層と貧困層の拡大はインターネットとスマホがもたらしたのではないか、とぼくは思っています。
これが1つ目の深刻な格差です。
2つ目は中間層に関してです。中間層についてはインターネットサービスの普及で、より安く、豊かな暮らしができるようになりました。
メルカリ、カーシェアなどもそうです。あらゆる情報が共有されて、安くてうまい店が溢れている現象もそうです。
お金がものすごくなめらかに動き、消費にかかるコストが下がりました。
これによって若者はお金に対して強い魅力を感じなくなってきています。それほど無くても豊かな暮らしが出来るからです。
圧倒なお金のありがたみを失って、上昇志向を失った変わりに生まれた格差が
人生の充実度です。落合陽一さんは、モチベーション格差と表現していました。
キラキラした人生を歩む人もいれば、日々絶望感をもって生きていく人もいます。生きる目的を見失って自殺してしまう人もいます。
さて、長くなりましたがテクノロジーの本来のモチベーションは「社会全体が豊かになること」です。
捉え方は人それぞれですが、インターネットとスマホが生んだ2つの格差はとても悲しいものだと僕は思っていて、社会を豊かにする、とはかけ離れたものだと感じます。
個人的な意見ですが、
人間が開発したもので、救える命より死ぬ命が多いならそれはもうテクノロジーじゃないです。
車や飛行機は死亡事故を起こしますが、その経済効果で多くの人を救っています。
インターネットはある意味で少し間違った方向に発展してしまったのでは?と自分が考える理由でした。
追加
facebookのザッカーバーグはハーバード大学のスピーチでこんなことを言ったそうです。
「これからの時代を生きるぼくたちは、人間が生きる目的を作っていかなければいけない」
自分にとってすごく刺さるものがありました。
Twitterのニュースで見たのですが
アメリカのティーンエイジャー達はスマホを危険なもの、と感じはじめているようです。
彼らが何を感じているかは不明ですが、僕と同じようなニュアンスを感じているならば、これほど嬉しいことはないです。
終わり
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